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夏バテ対策

N’Training Academyトレーナーの鈴木紀雄です。

連日35℃超えとなっておりますが、皆様夏バテはしていませんか。

2ヵ月前の栄養〈食事/サプリメント〉ブログでは、「1日の水分摂取量の目安」をお伝え致しました。年間通して大事なことではありますが、今の時期特に注意しなければなりませんね。

そして、今回は1日の水分摂取量が適正値となっていることを前提として、汗や尿から排出されてしまう微量栄養素であるビタミンやミネラルの補給について考えていきましょう。

まず注意したいのがビタミンB1。夏は食欲が落ち、ついつい甘みを求めて清涼飲料水を飲む機会が増えてしまう傾向はあると思いますが、飲む頻度や量が増えると過剰な糖分を処理するためにビタミンB1が消費されてしまいます。そしてビタミンB1が不足してしまうと、今度は食事で摂取した炭水化物をエネルギーに変えるいう機能を果たせなくなってしまうのです。よって、甘いジュース等はなるべく控え、できればビタミンのサプリメントを摂取してビタミンB1が不足しないようにしながらも、豚肉・卵・レバー・ウナギなどを食べるようにしたいところですね。ちなみに、土用の丑の日にウナギを食べるのは、ウナギに多く含まれるビタミンB1を摂ることが目的であるという説もあるくらいなのです。

また、普段は見逃されがちな「ナトリウム」「塩素」などのミネラルも夏バテに関係してきます。このふたつのミネラルは「塩」に入っているのですが、平均的な日本人のナトリウム摂取量は1日に5.2gと言われている中で、この塩分摂取量だと汗をかく夏には足りなくなってしまう可能性が高まります。ナトリウムの働きには細胞の浸透圧を調整したり、体液のpHを調整したり、栄養素の取り込みを行ったりといったものが挙げられます。そして、交感神経の興奮にも関係し、足りなくなるとやる気がなくなってしまうのです。江戸時代には「塩抜きの刑」といったものがあり、罪人の食事から塩分を完全に取り除くと罪人は日に日にやる気がなくなり大人しくなってしまったと言われているくらいです。というわけで夏バテでやる気が出なくなるのはナトリウム不足も疑わなければなりません。

そう考えると、腎臓が悪いとか極端に血圧が高いという場合を除いては、夏には積極的に塩分を摂取するようにした方がよさそうです。例えば、味噌汁や梅干しなどは手軽に塩分を摂取でき、併せて他の栄養素も摂取できますから優れものの食材と言えますね。

その他重要なミネラルとしては、「マグネシウム」が挙げられます。夏は足が攣ったりすることが多くなるのですが、それは脱水によるものと、汗でマグネシウムが失われることが主な原因となります。簡単にいうと、筋肉はカルシウムイオンの働きによって収縮し、マグネシウムイオンの働きによってリラックスします。しかし、マグネシウムが不足すると、カルシウムイオンが優位に立ち、筋肉が収縮しっぱなしになってしまうのです。この影響で筋痙攣、ひどくなると肉離れに繋がったりもします。マグネシウムは、バナナやナッツ類、海藻類、野菜類に多く含まれますので意識して食べるようにしたいですね。もちろん、サプリメントでの補給も心掛けるようにしましょう。

「夏バテ」という言葉は、長きにわたり独り歩きしているように感じますが、身体の仕組みを紐解けばその理由は導き出すことができ、おのずと対策も打ち出せるのです。

酷暑だから誰でも自然にそうなるということではありません。

ではまた。

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